シャーマンとは？シャーマンの種類や起源、現代における役割などを徹底解説！
「シャーマンって何？」という人のために、今回はシャーマンについて徹底解説！シャーマンとは何者なのか、シャーマンの起源、役割、なり方などを丁寧にご紹介します。基礎知識が一切なくても大丈夫！記事では詳しく解説しているので、これを読めばシャーマンについてしっかり理解できますよ。
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シャーマンといえば、超人的な能力を持った霊能力者、またはアフリカのあやしい黒魔術師…なんてイメージを持つ人もいるのではないでしょうか？ ざっくりとしたイメージはあっても、あまり聞き慣れない言葉ですよね。 今回はそんなシャーマンについて徹底解説していきます！
シャーマンとは？
シャーマンとは、トランス状態（通常とは異なる意識）に入って、神や精霊、死者と交信する人のこと。
日本では、祈祷師や霊媒師などが該当します。
シャーマンが神々と通じると考えることは原始宗教の一つであり、シャーマニズムと言います。
国や組織を治めるために古代から存在していたと考えられるシャーマン。
シャーマンの語源は、北アジアのツングース・マンチューの諸民族であるツングース語で呪術師の一種を指す「シャマン」に由来していると言われています。
シャーマンの種類
一口にシャーマンといっても、種類はさまざま。
神や精霊と交信するにもいろんな方法があります。
主な種類を見ていきましょう。
・脱魂型：トランス状態に入り、自身の魂を身体から解き放ち、霊界に赴く
・精霊統御者型：守護霊や精霊を使って役割を果たす
・霊媒型・憑霊型：精霊や死者をシャーマン自身の身体に憑依させる
・予言者型・霊感型：神や精霊と直接交信して、神霊の意思や教えを伝える
・見者型：普段から霊的存在の姿が見え、声が聞こえる
霊が憑依して一人称で語るシャーマンもいれば、神の声を聞いて三人称で語るなど、方法はそれぞれ異なります。
また、宗派や地域によって性別にも制限がある場合があります。
シャーマンの起源
そもそもシャーマンとは、どのようにして生まれたのでしょうか？
先述通り、原始宗教でもあるシャーマニズムは古来から存在していました。
災害や病気などさまざまな困難が起きた時、シャーマンの神秘的な力によって被害を抑えたり、病気を治すと信じられていたのです。
また、シャーマンは歴史的には組織の指導者という役割もありました。
たとえば、日本最古の国としても知られる邪馬台国の卑弥呼もシャーマンであり、不思議な力を使って国を治めていました。
文明や科学が未発展な社会において、神と交信したり、超人的な力を持つシャーマンは、先導者として崇められ、人々の心の拠り所となる存在だったのです。
シャーマンの役割とは？
シャーマンといえば、お告げや祈りなどを思い浮かべますが、具体的な役割は以下の通りです。
・呪術・祈祷：豊作の祈りや雨ごいなど、まじないのようなもの
・治療：病気やケガの治療、もしくはヒーリング
・占い：占いをしたり、予言をする
・死者との交信：青森で有名なイタコのように、死者と話すことができる
・部族の指導者：シャーマンは部族の指導者としての役割を担うことも
役割は幅広いですが、シャーマンによって得意・不得意な分野はあるようです。
シャーマンは日本にもいる？
先述通り、祈祷師や霊媒師、巫女などもシャーマンなので、当然日本にもシャーマンは存在します。
特に有名なものでいえば、青森で有名なイタコや、沖縄のユタもシャーマンの一種。
亡くなった人を憑依させ言葉を発するイタコや、神のメッセージを聞くユタは、悩んだり、悲しむ人々の原因を探ったり、癒してくれますよね。
シャーマンは医療では治せない問題を解決する存在だといえます。
上記の動画は、過去TV番組で紹介された沖縄のユタを特集したもの。 ユタは神と交信することによって、相談者の悩みを解決していきます。
選ばれし者だけ？シャーマンになるには？
シャーマンになるには、主に2つのタイプがあります。
・召命型：ある日突然霊感を持つタイプ
・世襲型：血筋によって霊感が継承されるタイプ
どちらも先天的なタイプですが、「必ずしもシャーマンにならなければいけないの？！」と思われる方もいるかもしれません。
そうです、こうしたタイプは本人の「なりたい、なりたくない」といった意思は関係なく、シャーマンにならざる得ないのです…。
こうしたタイプは、シャーマンとして覚醒する前には、巫病（ふびょう）という発熱や幻聴、精神異常などの症状が現れる場合が多いです。
それにより、シャーマンとしての使命を自覚するのです。
まさに選ばれし者ということですね！
基本的に一般人がシャーマンになるには修行が必須！
「先天的に霊能力がないとシャーマンになれないのか？」というと、そういうわけではありません。
厳しい修行を積み、特殊な能力を得る後天的タイプのシャーマンもいます。
具体的には、経験豊富なシャーマンに弟子入りして、呪術を学びます。
修行ではさまざまな荒行を行いますが、断食、籠り（不眠）などトランス状態（無意識）を起こし、超常的な能力を開花させようとします。
非常に厳しい修行を要するため、かつては盲目・弱視など身体的理由や経済的事情から生計を立てるためにシャーマンになる人が多くいました。
現在はそういったことはなく、修行をすれば一般の人でもシャーマンになることができます。
現代におけるシャーマンの役割
祈祷師や霊能者、イタコ、ユタなど、日本でもさまざまなシャーマンが活動しています。 しかし、その役割はカウンセリング要素が大きくなっています。 では、世界にはシャーマンはどんな存在なのでしょうか？
世界には未だにシャーマンが治療などを行う地域も存在する
先進国におけるシャーマンは日本と同様、占いやカウンセラーとしての役割を占めています。
しかし、いまだにシャーマンが治療を行う地域もあります。
たとえば、南米のベネズエラでは、ガンなどの病気の治療をシャーマンが行うケースが少なくありません。
その背景には、国の経済や社会保障の破綻など、貧困があります。
治療を十分に受けられない貧しい地域では、病気に苦しむ人々が救いを求めてシャーマンの元を訪れるのです。
アメリカではヘルシーなシャーマニズムが流行中
先述通り、シャーマニズムとは特殊な能力を持った者が祈りや予言、治療などを行う原始宗教です。
しかし、現在アメリカでは新しい形のシャーマニズムがひそかに流行しているんだとか。
ニューヨークやサンフランシスコなどアメリカ国内にあるシャーマンスクールには、セルフケアや自己実現方法など自身と向き合うことを目的に多くの若い女性が通っています。
多忙な日々を過ごす中でも、ヨガや瞑想などで自分と見つめ合う時間を持つことを大切にしている若い世代。
精神的自立を求めて、新しい形のシャーマンを追求しているのです。
時代の変化とともにシャーマンの定義も変わりつつあるのかもしれません。
まとめ
この記事ではシャーマンについて解説しました。
原始宗教であるシャーマニズム。
はるか昔から、シャーマンは人々の心の拠り所だったことがわかりましたね。
現在でもシャーマンに頼らざる得ない状況の人々がいる一方で、ライフワークとしてシャーマニズムを取り入れている人々も。
時代や場所によって定義は変われど、シャーマンは私たちの生活に欠かせないものなのかもしれません。
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