傷官の性格や恋愛傾向。十二運星との組み合わせでの変化も解説！

「傷官」は日柱をエネルギーが漏れ出してしまう星 ただそれだけで悪いとは思わないでくださいね。 多彩な才能をもたらす…という意味もあるのですから♪ 長所となるのは、鋭い観察力と完璧主義。 とくに人の心を仕草や行動で読み取ることに長けているため、先回りして動くことが出来ます。 短所は、好き嫌いの激しさ。 普通の好き嫌いではなく、非常に極端な態度を見せます。 好きな人、モノに対して注ぐ愛情は相手が引いてしまうほどです。 逆に嫌いな人には、攻撃性も持っているので辛辣さは周囲を驚かせてしまうでしょう。

そもそも通変星とはなにか？

四柱推命は生年月日をもとに出された年、月、日、時柱の4つの柱で成り立っています。 これだけでも十分なのですが、今回はその意味をより詳しく見られる通変星を紹介してみましょう。 いろいろな流派がある四柱推命ですが、今回はスタンダードなものを使って説明していきますね。 通変星は、日干から年の天干、蔵干、月の天干、蔵干、日の蔵干、時の天干、蔵干から導き出される7つの星。 それぞれ日干を強めたり、弱めたり…という意味があります。 ただ強めればいいか…というとそうではなく、あまりに強い星ばかりだと逆効果が出たり…となるのですが、それはプロの占い師さんの領域。 今回はそれぞれが、どんな意味を持つか？とくに才能や性質が出るという通変星の基本的な説明をしていきます。 これを覚えておくと、自分の持つ才能や性格がなんとなくでもわかりますから、参考にしてくださいね♪

では今回は「傷官」を説明していきます。 日干が甲なら年、月、時の天干、日も含めた蔵干に丁がある場合、それぞれの柱の通変星に「傷官」が表れます。 この例に従って、自分の命式を見ていきましょう！ 甲（木）－丁（火） 乙（木）－丙（火） 丙（火）－己（土） 丁（火）－戊（土） 戊（土）－辛（金） 己（土）－庚（金） 庚（金）－癸（水） 辛（金）－壬（水） 壬（水）－乙（木） 癸（水）－甲（木） どうでした？ 「傷官」はあったでしょうか？ もしあったのなら、しっかり読んで覚えてくださいね♪

傷官さんは、「何を考えているかわからない」と周囲に思われているでしょう。 ひとりが好きな寂しがり屋という相反する複雑な性格が、そういう印象を与えるのかもしれませんね。 非常に繊細な心と自尊心を持っているため、合う人と合わない人の差が極端。 アーティスト気質で価値観が現実的ではないのですが、そこに自信を持っているため、否定されると攻撃性を見せます。 そんな傷官さんの人付き合いは、狭く深く…となりがち。 自己主張は強いですが、少数派であるためなかなか社会に認められず、苦しみを抱えることがあります。 成功するかどうかは、その狭い人間関係の中に才能を見出し、押し出してくれる人がいるかどうか？に掛かっているでしょう。 ただその苦悩さえもエネルギーに変えるところも、個性と言っていいと思います。

傷官の男性は、頭の良さを感じさせるでしょう。 知識というより、洞察力の鋭さで物事の本質を見抜くことから、そういうイメージを持たれるようです。 プライドは高いですが、女性の傷官さんよりはソフト。 ただ人間関係においては、やはり不器用な面が目立つでしょう。 いつまでも若々しく、純粋な心を持ち続けることから、年を経ると若い人との方が話は合うかもしれません。 相手がたとえ若くても、認めれば対等に付き合います。 でも逆に目上であっても、尊敬できない人に対しては、徹底抗戦をするでしょう。 理想家で完璧主義。 自分が好んで取り組んだことは、何度跳ね返されても、チャレンジし続けます。 先見性があることから、認められるのに時間は掛かりますが、時代が合ったときは本人が思うよりも大きな成功を手にする場合があるでしょう。

それではさらに細かく見ていきましょう。 どの柱に通変星「傷官」が表れているか？ 当てはまる柱があれば、よく読んでみてくださいね♪

傷官を年柱に持つ人の特徴

四柱推命の命式の中で、年柱が表すのは外側に見せる顔、社会性、目上となる両親や上司のタイプや関係性を表します。 また生まれてから20歳ぐらいまでの運気を見る場合も、年柱をメインに見ると良いでしょう。 そんな年柱に「傷官」を持つ人は、父親との関係に注意が必要です。 理解し合えなかったり、仲が良くても疎遠になりやすいでしょう。 子供時代から一人で放っておいても平気なタイプで、成長してもそれは変わらないでしょう。 ただ人が嫌いなわけではなく、心の中では理解してもらうことを欲しています。 恋愛面で若い間はモテますが不遇。 好きな人に思われず、なんとも思っていない相手から好意を寄せられる傾向が強く出るようです

傷官を月柱に持つ人の特徴

四柱推命の命式の中で、月柱が表すのは仕事や家庭、結婚に関してです。 また20歳前後から35歳ぐらいまでの運気を見る場合も、月柱をメインに見ると良いでしょう。 そんな月柱に「傷官」を持つ人は、感性の鋭さを強く感じさせるでしょう。 一般的な職業には、ハマらないことが多く、個性を活かせずに悶々とする時代を過ごすかもしれません。 ただ早めに合う世界へ進めば、オンリーワンの存在になれるでしょう。 行動パターンは思い付きのように周りからは見えますが、本人の中では理屈が成り立っているのでしょう。 スピード感をもってこなすことで認められるのですが、協調しないため正当に評価してくれるのは一部の人たちに留まってしまいそうです⤵

傷官を日柱に持つ人の特徴

四柱推命の命式の中で、日柱が表すのは自分自身。 プライベートな面を表すことが多いため、恋愛や持って生まれた才能が見られる柱です。 また35歳前後から50歳ぐらいまでの運気を見る場合も、日柱をメインに見ると良いでしょう。 そんな日柱に「傷官」を持つ人は、どんな環境に身を置くかで人生の色は極端に変わってしまうようです。 上手く自分に向いている世界に入れた場合は、のびのびと個性を発揮し、小さなトラブルはあっても成功への道を駆け上がります。 逆に合わない場所にいると、もともと持っている批判精神が強まり、周囲とうまくやっていくのが難しくなるでしょう。 どの道へ進むのか？が大きな課題となる人です。

傷官を時柱に持つ人の特徴

四柱推命の命式の中で、時柱が表すのは目下。 仕事をしていれば部下、家庭生活では子供運を見る時に使う柱です。 また50歳前後から晩年の運勢は、時柱をメインに見ると良いでしょう。 そんな時柱に「傷官」を持つ人は、ひとりの世界に浸る晩年を過ごすでしょう。 それが趣味とは限りません。 単独の仕事であれば、一生現役で社会に関わり続けるでしょう。 いわゆる趣味が実益を兼ねるというタイプ。 孤独な傾向は強まりますが、本人は意外にその方が楽。 理解してくれる人がいればそれで満足、と割り切れるようです。

それでは通変星「傷官」さんの恋愛傾向を見ていきましょう！ 傷官という星は、美人が多いと言われています。 それほど作りは良くない…と思っていても、傷官さんはフェロモンを振り撒くタイプなのです♪ そんな傷官さんですから当然モテますが、追うと逃げる、逃げると追うという恋愛になりがち。 障害があるほど感情を盛り上がらせ、三角関係や不倫に陥りやすい傾向があります。 恋愛においては孤独に耐えられる部分よりも、寂しがり屋な面が勝ち、恋多き女性となりそう。 感情の起伏の激しさから、長続きは難しいかもしれませんが、常に情熱的な恋愛をしていきます。 心の広い男性と巡り合えれば、心も安定していきます。 結婚は本人も社会性を重ねた晩婚の方が良いでしょう。

傷官さんのセックスは、SにもMにもなるタイプ。 ドラマ性があれば、多少強引であっても、「求められている」という気持ちになり受け入れるでしょう。 相手が奥手の場合は、自分が攻めに回り、誘いをかけることもあります。 ただ感情の波が激しいことから、乗りが悪い時は、どんなロマンチックな雰囲気を作っても冷たい姿勢を送り、はねつけるでしょう。 逆に気持ちが盛り上がれば、好みの男性を自ら口説き、ベッドに誘い入れることもあります。 セックス自体は、行為そのものよりイチャイチャする時間が最も楽しい時間。 前戯を長く取れば、絶頂を何度も迎えるタイプでしょう。

通変星はその人自身が持つ性質や才能を表すことから、職業選択において重要視されるもの。 「傷官」が活かすべき才能はどんなものなのでしょう？ 傷官さんは、残念ながら向く世界が狭い傾向があります⤵ ただハマれば、その分野では名前をとどろかせるほどの成功を得ることが出来るでしょう。 活かすべき才能は、頭の回転の良さと洞察力。 人と協調して作業をするのは苦手ですから、単独行動出来る職業。 チームであっても自分が主導権を握れるものを目指すと良いですね♪

傷官の適職

それでは傷官さんは、どんな職業に向いているのでしょう。 感性の鋭さから、芸術の世界はどれも向いているでしょう。 ただし物書きである場合は、小説家よりも批評家やエッセイスト、ノンフィクションの方が良さそうです。 批判力の高さから、こういったライターの世界に加え、弁護士や検察官など法律関係も向くでしょう。 他にも医者であれば、患者と向き合うより技術優先の外科医や監察医。 物事の本質を見抜く才能を活かして古物商なども良さそうです。 どんな世界に行くにしても共通点は組織に縛られないという条件が付きます。 ある程度自由に動ける分野。 フリーランスが向いていますが、商業系より偏業の方に目を向けた方が良いでしょう。

通変星が性格や才能など内面を見るものとするなら、十二運星は運気、流れを表します。 ここでは通変星と十二運星との組み合わせにより、それがどのように表面へ出るか見ていきましょう！

胎×傷官の組合せ

胎と傷官が組み合わさった場合は、考えの変化の多さを表します。 良いものを受け入れる気概はありますが、意見が変わりやすく周りを戸惑わせるかもしれませんね⤵

養×傷官の場合

養と傷官が組み合わさった場合は、良い出会いがある時と言っていいでしょう。 理解者に囲まれ、のびのびと才能を発揮することが出来そうです♬

長生×傷官の場合

長生と傷官が組み合わさった場合は、批判精神が強まり周囲と衝突しやすいでしょう。 自信があるときですが、譲ることも考える必要がありそうです。

沐浴×傷官の場合

淋浴と傷官が組み合わさった場合は、恋愛ドラマが起きやすい状況。 異性との出会いが多く、自身も魅力を振り撒くため、チャンスだけではなくトラブルを招く可能性も…⤵

冠帯×傷官の場合

冠帯と傷官が組み合わさった場合は、孤立傾向にありますが、それにより自分自身を見つめなおすことが出来るでしょう。 後に生きる経験を多くする傾向が見られます。

建禄×傷官の場合

建禄と傷官が組み合わさった場合は、良きライバルとなる人との出会いがあるでしょう。 競い合うことで能力を伸ばすことに繋がりそうです♪

帝旺×傷官の場合

帝旺と傷官が組み合わさった場合は、自己中心的な面が強調されます。 不遇の時代を自ら作り出してしまう傾向ではありますが、晩年に来て開花するでしょう。

衰×傷官の場合

衰と傷官が組み合わさった場合は、穏やかな性格…と思われる珍しい時期。 心の葛藤はありますが、それを隠せるだけの余裕が生まれるでしょう。

病×傷官の場合

病と傷官が組み合わさった場合は、ストレスが体調不良を呼んでしまいそうです。 原因は疲れがほとんど…休み休み進むようにしましょう。

墓×傷官の場合

墓と傷官が組み合わさった場合は、社会との関わりが深くなっていくでしょう。 ストレスは溜まりますが、ある意味傷官さんにとってはチャンスと言えそうです。

絶×傷官の場合

絶と傷官が組み合わさった場合は、強い集中力を持ちますが短期的なもの。 メリハリをつければ、効率の良い生き方が出来るでしょう。

死×傷官の場合

死と傷官が組み合わさった場合は、理解者が見つからず苦しい状況。 ただその状況が、一人の時間を多く生みだし、才能を開花させることに繋がるでしょう。

空亡というと耳慣れない言葉かもしれません。 算命学では「天沖殺」、六星占術では「大殺界」と言われた…といえば聞いたことがあるでしょう。 これらに当てはまるのが、四柱推命では「空亡」と呼ばれるもので、当てはまる年月日時は同じものです。 甲から十干は、読んで字の通り10種類、子から始まる干支（えと）は12種類。 この組み合わせで六十干支は出来ていますが、十干と干支の差が２あるため、この空白を「空亡」と呼ぶのです。 四柱推命の干の部分は「天からの気」という意味ですから、「空亡」の時期は”天”から守られていない、枠のない時期ともなり、迷いや目標が見えづらくなると言っていいかもしれません。 こんな説明や「天沖殺」や「大殺界」と同じ意味となる「空亡」あまりいいイメージが湧きませんよね。 でもすべてに悪いというわけではありません。 季節で言えば、冬と思えば良いでしょう。 何かを積極的にやることには適していませんが、準備には向いている時期。 苦労することは多いかもしれませんが、意外に「空亡」の時期に経験したものは、後々役立つことが多いのです。 一般には「動く」ことが悪いと言われる「空亡」の時期ですが、他力によるものであれば乗った方がいいとも言われています。 例えば自ら引っ越すのはよくありませんが、転勤や転校は自分ではどうにもならないもの。 これらを断る方が、”意志を通す”ことになり、悪く転がる場合があります。 また表現の世界に身を置く人にとっては、人気や評価は他人がするものであるため、成功を手にするケースも見られます。 このように「空亡」の年、月だからすべてが悪いというわけではないのです。 ただ唯一共通の注意として、体調の変化には気を配った方が良いでしょう。 季節の変わり目と同様に、疲れが出やすく病気が表面化しやすい時期と言えます。 これも併せて、自力より他力、行動より準備、そして無理をせずしっかり休むということを意識すれば、それほど「空亡」というのは怖ろしいものではないのです。 最後にそれぞれの空亡の時期をお知らせしておきますね。 干支番号1から10、戌・亥空亡、11から20、申・酉空亡、21から30、午・未空亡、31から40、辰・巳空亡、41から50、寅・卯空亡、51から60が子・丑空亡。 年の空亡は年末からお正月にかけて目にする干支が、そのまま当てはまります。 月は1月・丑、2月・寅、3月・卯、4月・辰、5月・巳、6月・午、7月・未、8月・申、9月・酉、10月・戌、11月・亥、12月・子。 例えば寅卯空亡の人は、2月、3月が空亡の時期ということになります。

傷官の柱が空亡している場合

人によっては命式のどこかの柱（複数の場合も）が空亡が見られる場合があります。 例えば寅・卯空亡の人が、寅年もしくは卯年の場合、年柱空亡となり、2月、3月生まれの場合は、月柱空亡となります。 今回は簡単にその説明をしておきましょう。 「傷官」は、人に対して不器用なため、才能はありながら人間関係で苦労することが多い星。 それが空亡すると、本来もっとも理解して欲しい親や幼馴染、恋人とも分かり合えない状況が出てきてしまいます。 上辺の付き合いは出来ても、心の虚しさを抱え込んで生きることとなるでしょう。 ただし孤独が才能を伸ばすひとつのパーツでもある傷官。 孤立、不遇な時代に自分を見つめなおしたことが、能力を磨き上げることに繋がります。 もともと晩成型ですが、空亡をしている方が強まるものの、成功を得た場合大きなものになるでしょう。 まだ完全に解明されず、謎を持つ空亡。 ただ空亡＝悪い、怖いではなく、変則的に出ると思っていた方が良さそうですね。

傷官さんは、周囲から気難しいと思われがちですが、本質的には子供時代の純粋さを失くしていない少年少女のような心の持ち主。 それだけに社会へ行くと傷つくことが多いのですが、その心を守り自分の考えを貫ける強さを持っています。 誰もが社会へ出ると駆け引きや足の引っ張り合いなどを味わい、それに染まる傾向はありますが、その世界の中でストレートに主張できる美しい心は是非守り通りして欲しいですね♪ 気を付けたいのは、敵を作りやすい面。 伝え方にもいろいろな言葉があるはず。 思ったことを口にするのではなく、どう言えばいいかを考える間を作るようにしましょう。 味方にする必要はありませんが、敵を増やすこともまた余計な事。 才能を開花させるためにも、自分で防げる手段は身に付けた方が良さそうですよ！