スピリチュアルペインとは何？症状を緩和するケアが受けられる場所はどこ？
この記事では、スピリチュアルペインについて解説していきます。 本人の話を聞いてあげること、一緒に食卓を囲むこと、本人の願いをできる限り聞いてあげること。 スピリチュアルペインを抱える人を家族として支える方法はたくさんあります。 ぜひ参考にしてみてくださいね。
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スピリチュアルペインとは何？
最近「スピリチュアルペイン」という言葉をよく耳にするようになりました。
この記事ではスピリチュアルペインについて解説していきます。
まずはスピリチュアルペインの定義からおさらいしていきましょう。
スピリチュアルペインは毎日受けてるから
— ぽっさん (@Poisalty) September 29, 2019
スピリチュアルペインの定義
スピリチュアルペインとは、直訳すると「魂の痛み」です。
痛みには4つの定義があるとされています。
肉体的痛み・精神的痛み・社会的痛み、そして4つ目にあるのがスピリチュアルペインです。
「自分の人生とは何だったのだろう、意味はあったのだろうか」
「死後の世界があるとして、自分は極楽浄土へ行けるのだろうか」
などと、魂について思い悩み、痛みを感じることをスピリチュアルペインといいます。
もともと、終末期患者の人生の意味から生まれたもの
スピリチュアルペインとは、もともと終末期患者の人生の意味から生まれたものです。
残された人生を自分自身の病気と向き合いながら歩んでいくということは、時に想像を絶するほど恐ろしく感じるものです。
精神的苦痛とは違う、もっと深いところから痛みや苦痛が襲い、不眠となったり、生きる意味を見失う人もいます。
精神の痛みとは違った、もっと深い魂の痛みを表す言葉が「スピリチュアルペイン」。
近年、こうした終末期患者の人生の意味を考え、その痛みを癒そうと「QOL」「ホスピス」といった言葉が飛び交うようにもなりました。
「スピリチュアルケア」とは？
ここまでスピリチュアルペインの定義についてご紹介してきました。 スピリチュアルペインという言葉とともに、「スピリチュアルケア」という言葉も普及してきた現代。 以下ではスピリチュアルケアについて解説していきます。
スピリチュアルケアとは生きがいを持ちやすい人生観のこと
スピリチュアルケアとは、スピリチュアルペインを感じている人を癒すことです。
「自分は生きている意味があったのだろうか」
「これ以上生きていても家族に迷惑をかけるだけではないか」
「死んだあと、自分はどこに行ってしまうのだろうか」
このような不安は苦痛となり、魂をひどく痛めつけます。
こうしたスピリチュアルペインを緩和するべく、痛みに対するケアをしたり、その人との関係性を見つめ直すことで人生観を高めていくのです。
スピリチュアルケアとはもともと、心あるいは魂から生まれたもの
スピリチュアルケアとはもともと、終末期患者に限らず、人生に対し魂から苦痛を感じている人をケアするためのものです。
「毎日仕事へ行って帰っての繰り返し、生きている意味などない」
「誰とも関われず、友達もいないし、まるでこの世に存在していないように感じる」
こうした孤独感や虚無感、生きる意味を失いスピリチュアルペインを感じている人をケアする働きとして「スピリチュアルケア」と言う言葉が生まれたのです。
スピリチュアルペインと普通の精神的苦痛に違いはある？
スピリチュアルペインとは魂からくる痛みのことをさしますが、精神的苦痛とは何が違うのでしょうか。 以下ではその違いについて解説していきます。
スピリチュアルペインは自分の人生・人生の意味
スピリチュアルペインとは、人生の意味や、自分の人生について魂から苦痛を感じるものをさします。
「生きていることに価値はあるのだろうか」「自分の人生に意味はあったのだろうか」
「このまま苦しみ生きていてもいいものだろうか」
治ることのない病気と向き合い、自分自身の生きる意味を考える。
毎晩訪れる暗闇に孤独を感じ、その痛みが体に現れたり、虚無感を生む…こういった人生の意味について考え痛みを感じることをスピリチュアルペインといいます。
精神的苦痛は鬱状態、精神的苦痛は生きて行く上での心の痛み
精神的苦痛とは、うつ状態のこと、または生きていく上で心に感じる痛みのことをさします。
「いじめられてばかり、生きる意味を感じられない」
「職場ではパワハラやモラハラばかりで言葉の暴力が飛び交っており、ストレスから蕁麻疹や頭痛がする」
精神的苦痛もスピリチュアルペインと同じく、目に見えないもので人から理解を得づらくもあります。
少しややこしいですが、スピリチュアルペインは魂からくる痛み、そして自分の人生の意味をさすことに対して、精神的苦痛は生きていく上での心の痛み、そこからくるうつ状態などをさすのです。
終末期患者の人生がスピリチュアルペイン、死生観
ここまでご紹介した通り、スピリチュアルペインとは、終末期患者に対して使われることが多いです。
生死感について深く考え、そこから虚無感や孤独感を伴い、さらに生きる意味や価値を失ってしまうことをさします。
精神的苦痛やスピリチュアルペインといったものは目には見えず、どのくらい傷ついているのか、本人が辛い思いをしているのか分かりづらいものです。
また、終末期患者が感じるスピリチュアルペインには、「自分の人生には意味があったのか」「家族に迷惑をかけていて申し訳ない」といったものがあり、どれも当人をよく知らない人が答えられるものではありません。
さらに終末期患者が感じる痛みは、スピリチュアルペインだけでなく、精神的苦痛はもちろん、肉体的や社会的なものもあり、これをトータルペインともいいます。
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１）オーラ鑑定(あなた様の人格鑑定) ２）彼とのオーラ相性鑑定 ３）前世は？ソウルメイトはどんな人？ ４）二人の前世。彼はソウルメイト？ ５）もしかして、生霊がついている？あなたの生年月日を教えてください
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スピリチュアルペインの症状の特徴とは？
それではスピリチュアルペインとは、具体的にどのような症状を伴うのでしょうか。 まず、スピリチュアルペインとはトータルペインの中の一つです。 終末期患者にはこのトータルペインが襲ってくると考えられています。 以下ではトータルペインの特徴、そしてスピリチュアルペインの特徴について解説していきます。
お腹が張って苦しい
トータルペインの一つに、お腹が張って痛い、苦しくなるといったものがあげられます。
魂から痛みを感じるあまり、その苦しさが腹痛となって身体に現れているのです。
これを身体的苦痛ともいいます。
他にも、スピリチュアルペインからくる身体的苦痛を訴える例として、「ものが掴みにくく感じる」「頭がいたい」「歩きづらさを感じる」といった症状もあります。
本来、スピリチュアルペインとは目には見えないものですが、その魂の痛みが体に伝い、本人を苦しめることもあるのです。
また、病気からくる身体的な痛みの場合も考えられます。
暗い中独りだと思うと怖くなる
トータルペインの症状のひとつに、暗闇で孤独を感じ、そして恐怖感を覚えるというものもあります。
暗闇に孤独、この2つのワードは終末期患者でなくとも恐怖を感じるものです。
そして暗い中というのはさまざまなことが頭を巡りやすくもあるでしょう。
これから訪れるそう遠くない死のこと、死後の世界のこと、これまでの人生のことを考え、孤独を感じ怖くなる。
これを精神的苦痛ともいいます。
遠くない死を前に、暗い中独りだと思うと怖くなるというのもスピリチュアルペインの症状のひとつです。
こんな病気になってしまってとうつ状態になる
トータルペインの中には、うつ状態を伴うような精神的苦痛もあります。
自分が病気にかかってしまったこと、こうしている今も高額な医療費がかかっていること、これからも生き続ける限り家族に迷惑をかけてしまうかもしれない、といった考えが本人を苦しめ、うつ状態にしてしまうのです。
「残された家族のことを思うと、どうして自分がこんな病気にかかってしまったのかと考えてしまう」
「まだまだやりたいことも、やらなければいけないこともあったのに、病気のせいで…」
こうした苦痛のことを社会的苦痛とも呼び、本人をとても苦しめる症状のひとつです。
何のために生きているんだろうと思う
自分の生きる意味を見失い、何のために生きているのか考え、心が苦しくなることもトータルペインのひとつです。
生きがいだった仕事を辞めざるを得なくなり、やりたかったことも出来ず長い入院生活が続く。
これから先、自分の思うように体が動かず、一人では生きていけない生活が続く…など、本人が生きがいを失い、生きる意味さえ分からなくなり「何のために生きているのだろう」と感じることは、スピリチュアルペインの一つだといえます。
自分の生きる意味を失い、生きる意味を失ってしまうことをスピリチュアルペインともいうのです。
家族に迷惑をかけていると思うと嫌になる
スピリチュアルペインの一つには、残された人たちに迷惑をかけてしまうという苦痛もあります。
「残された仕事があったのに、自分がやれなくなっては職場の人に迷惑をかけてしまう」
「一人で何もできなくなってしまって、今も家族に迷惑をかけている」
「高い医療費を負担させてしまって申し訳ない」
お見舞いにきてくれる家族、自分を世話してくれている人のことを思うと、自分が病気になってしまったせいで…と申し訳なくなり、自分や病気のことが嫌になってしまい、悩み苦しむことをスピリチュアルペインともいいます。
《スピリチュアルペインと向き合う》家族にできることとは？
トータルペインのひとつであるスピリチュアルペインとは、目には見えづらく、本人が家族に訴えることはあまりないかもしれません。
しかし、本人をよく知る家族だからこそ、家族でないとできないこともたくさんあります。
以下ではスピリチュアルペインと向き合い、家族にできることをご紹介します。
一緒に食卓を囲む
スピリチュアルペインを緩和するために家族にできることは、一緒に食卓を囲むということです。
当たり前のことができなくなった本人にとって、病気になる前と同じように食卓を囲むということはとても心温まること。
普通のような光景に見えても、これがスピリチュアルケアになったりもするのです。
難しい話やややこしい話でも、美味しいものを食べながら話すとうまくいったり、場が和むといった説もあります。
目に見えない痛みを抱えている家族だからこそ、こうして温かい場を作り、ともに食卓を囲むということが大切なのです。
きちんと話を聞いてあげる
家族がスピリチュアルペインを感じていそうだと思えば、きちんと話を聞いてあげるようにしましょう。
「家族に迷惑をかけているようで申し訳ない」「自分の生きた人生に意味があったのかと考える」
このようなことは、人によっては口に出しづらいことでもあり、なかなか打ち明けづらいことかもしれません。
日頃から話しやすい空気を作り、何か話したそうであればきちんと話を聞いてあげるようにしましょう。
誰かに心のうちを聞いてもらうということは、ストレス発散にもなりますし、自分の心を整理するということでもあります。
無理に吐き出させようとするのではなく、本人が口にしたら耳を傾け、きちんと聞いてあげるようにすることが大切です。
望みはなるべく叶えてあげる
スピリチュアルペインを和らげる方法として、望みはなるべく叶えてあげるということが大切です。
残り少なくなった人生を目の前に、後悔がどっと押し寄せてくることもあります。
「もっとあぁしておけばよかった」「あの時こうするべきだったのではないか」
そのような後悔から、今しておきたいことというものが生まれることでしょう。
スピリチュアルペインを和らげるためにも、本人の望みはなるべく叶えてあげることが大切です。
ただし、望みを叶えてあげることに必死になり、無理をしていては看病する方も大変になってしまいますので、無理をしない範囲で本人の望む通りにしてあげるようにしましょう。
生きている意味を感じられるようにしてあげる
スピリチュアルペインを感じているとき、自分の人生に意味がない、または意味などなかったと感じてしまうことがあります。
一人でできていたことができなくなる、病気のせいで行動範囲が狭まり、できることも減る、家族に迷惑をかけていると感じる…そのような気持ちから、「自分は生きていても意味がない」「今までの人生に意味などあったのだろうか」と思い込み、苦痛を感じてしまうのです。
そのような時は、家族として生きている意味を感じられるようにしましょう。
「退院したらみんなでまた遊園地に行こう」
「あなたがいないとみんな寂しいし、もっと○○したいし、いろんなこともしたい」
本人が生きている意味を感じられるような言葉をかけてあげたり、新しいことを提案してみましょう。
一日一日を真摯に向き合う
スピリチュアルペインを抱えている家族との一日はかけがえのないものです。
残り少ない人生は、家族にとってはもちろんのこと、本人にとっても大切で、そして意味深いものです。
一日一日を大切に過ごし、悔いのないものにしましょう。
本人の願いをできる限り叶えてあげること、話に耳を傾けること、生きている意味を感じられるようにすること、ここでご紹介したことももちろん、一日一日を真摯に向き合う良い方法です。
残された時間をどう使うのか、どのように過ごせばいいのか考え、家族にとっても本人にとっても後悔のないものにしましょう。
スピリチュアルケアが受けられるクリニック5選
ここからはスピリチュアルケアが受けられる病院をご紹介します。 専門的なケアを望んでいる方、病院選びに迷っている方はぜひ参考にしてみてくださいね。
新六本木クリニック：グリーフケア外来
六本木にある2016年1月に開院したばかりの新しい院です。
一般内科のほか、精神科・心療内科があります。
この院では通常外来に加え、オンライン診療も行っているのがポイント。
オンラインでの診察、薬も配送してくれるという便利なサービスがありますので、自宅で問診を受けたい方や通院ができない方におすすめです。
住所：〒106-0032 東京都港区六本木7-15-17 ユニ六本木ビル6階E号
めぐみ在宅クリニック
めぐみ在宅クリニックは、「どんな病気であったとしても、どこに住んでいても 安心して最期を迎える社会を目指します」を理念にスピリチュアルペインに苦しむ患者や、その家族のサポートをしてくれる医院です。
この院は、外来診療に加え訪問診察も行なっています。
院長である小澤 竹俊先生は、多くの著書も出版しており大変信頼のある方です。
住所：〒246-0037 神奈川県横浜市瀬谷区橋戸2丁目4-3
駿河台こころのクリニック
うつ病や不眠症、強迫性障害や認知症のほかにも、こころの病気を専門に診てくれるのが、「駿河台こころのクリニック」です。
初診時は必ず予約が必要となっていますので、電話にて予約をとることを忘れないようにしましょう。
この院は非常にアクセスがいいことがポイント。
御茶ノ水駅、新御茶ノ水駅、小川町駅、淡路町駅の4つからアクセスすることができます。
住所：〒101-0062 東京都千代田区神田駿河台3-2-6 A・Plazaお茶の水ビル7F
みさと健和病院・みさと健和クリニック
埼玉県三郷市にある「みさと健和病院・みさと健和クリニック」では、「患者さんを自ら病を克服する主人公として大切にします」という理念のもと診察を行なっています。
ネット上では、
「看護師さんやお医者さんの感じがよかった」
「トイレも綺麗に掃除されており、院内に清潔感があった」
など口コミも良いのがポイントです。
住所：〒341-0035 埼玉県三郷市鷹野4丁目510-1
日下医院
千葉氏にある日下医院では、木曜午後の第2診察室ではスピリチュアルケアを専門として診察してくださいます。
日下医院のホームページでは、薬の飲み方やカウンセリングについて詳しく書かれており、非常に治療熱心な医院であることが分かります。
予約をすることもできますので、興味がある方はぜひ一度診てもらってはいかがでしょうか。
住所：〒260-0041 千葉市中央区東千葉 1-1-1
まとめ
スピリチュアルペインとは、魂からくる痛みや辛さをさしたものです。
終末期患者ともなると、スピリチュアルペインの他にも、身体的・精神的・社会的な痛みを伴うとされています。
精神的な痛みはもちろん、スピリチュアルペインとは目に見えるものではなく、その痛みも当人でなければ理解することができないでしょう。
しかし、家族としてできることはたくさんあります。
一緒に食卓を囲むこと、本人の話に耳を傾けること。
当たり前のことだからこそ温かみがあり、そのありがたさが身に沁みることもあるのです。
こうして一日一日を大切に過ごすようにしましょう。
看病する側も無理をせず、必要であれば症状を緩和するケアが受けられる専門医に頼ることも視野にいれ、家族と話し合うことが大切です。
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