職場のハラスメント全35種類！知らず知らずのうちに「○○ハラ」してしまわない為に

こんにちは！MIROR PRESS編集部です。 職場で起こるハラスメントには沢山の種類があり、何がどのハラスメントなのか分からないですよね。 この記事では、職場のハラスメントについてご紹介していきます。

ハラスメントの種類を見ていく前に、そもそも職場のハラスメントの定義について知っておいた方が良さそうです。 まずは、職場のハラスメントの定義について見ていきましょう。

立場を利用した嫌がらせ行為のこと

職場はプライベートとは違って立場の違いがたくさんありますよね。 役職であったり、勤務年数だったりなど、立場が違った人たちがたくさんいるのが職場です。 そして、職場で起こるハラスメントとは、自分の立場を利用した嫌がらせ行為のことを意味しています。 例えば上司にあたる人物が自分の部下に対して、「そんなことも出来ないのか！」と怒鳴りつけたり、執拗に責めたりすることはパワーハラスメントに該当しますよね。 上の立場の相手だから何も言い返せない、言う事を聞くしかない、という立場の弱い人の感情に付け込んだ陰湿な嫌がらせ行為がハラスメントでしょう。

沢山あるハラスメントの中でも、誰もが知っているほど有名なハラスメントもあります。 ここからは、誰もが知ってる3種類の職場ハラスメントについて見ていきましょう。

パワーハラスメント（パワハラ）

先ほども少しご説明しましたが、パワーハラスメントは有名なハラスメントですよね。 立場を利用し、立場の強いものが立場の弱いものに対して暴言を吐いたり、暴力をふるったりなど、相手が逆らえないことが分かっていながら行う悪質なハラスメントでしょう。 「パワハラ」と略して説明されることも多く、職場で起こるハラスメントの中でも最も多い部類に入るはずです。 業務上の適正だと思われる範囲を超えた乱暴な発言や行動はパワーハラスメントに分類されます。

セクシャルハラスメント（セクハラ）

こちらも有名なハラスメントですね。 「セクハラ」と略されることが多く、男性が女性に対して行う事や、その逆で女性が男性に対して行う事もあります。 意に反するような性的な言動がこれに該当しており、相手が不快に感じる性的な言動はセクシャルハラスメントとなるでしょう。 例えば「〇〇さんは胸が小さい」とからかいのつもりで言った言葉も、相手の女性が「セクハラだ」と感じればセクシャルハラスメントとなります。

マタニティハラスメント(マタハラ)

最近は妊娠しても働き続ける女性が増えましたが、そんな中で問題になっているのがマタニティハラスメントです。 「マタハラ」と略されることが多く、妊婦に対する嫌がらせ行為や悪質な言動などがマタハラに該当します。 例えば、職場で働く妊婦に対して「妊婦だからって簡単に休めていいわね」と同僚が言ったり、雇い主が妊娠を理由に妊婦を解雇してしまうような事もあります。 また、マタニティハラスメントと似たようなハラスメントでパタニティハラスメント、パタハラと呼ばれるものもあります。 これは男性社員が育児休業を取得した時などに、職場の人がその事が原因で嫌がらせをしたりする事ですね。

先ほどご紹介した3つの種類のハラスメント以外にも、職場で起こるハラスメントはたくさんあります。 ここからは、職場で起こるハラスメントについて詳しく見ていきましょう。

モラハラ…モラルハラスメント

モラルハラスメント、通称「モラハラ」とは、モラルに反するような言動を行うハラスメントですね。 モラルとは、倫理や道徳という意味ですが、倫理や道徳に反しているような言動を行うとモラハラに該当するでしょう。 例えば「職場の同僚を無視する」「陰口を言う」「仕事上必要な情報をわざと与えない」など、言葉や態度などによって、相手に精神的・肉体的苦痛を与えることはモラルハラスメントです。 家庭内で起こりがちなハラスメントでもありますが、職場でもモラルハラスメントは多いでしょう。

ケアハラ…ケアハラスメント

ケアハラスメント、通称「ケアハラ」とは、あまり聞きなれないハラスメントかも知れませんが、このハラスメントは働きながら家族の介護を行っている人に対しての嫌がらせや悪質な言動です。 例えば、家族の介護をするにあたってどうしても定時に帰らなければ間に合わない時に「定時に帰れていいね」などと言ったり、「介護なんて奥さんに頼めよ」などと言ったりする事はケアハラでしょう。 これから高齢者が増加していく日本では、ケアハラの数も多くなっていくかも知れません。

パーハラ…パーソナルハラスメント

パーソナルハラスメント、通称「パーハラ」とは、個人の癖や外見などその人が持つ特徴をいじることです。 「パワハラ」と一文字違いなだけですが、その内容は大きく異なります。 例えば太っている事を気にしている人に対して「痩せた方がいいんじゃない？」と言ったり、その個人の特徴を誇張したような嫌なあだ名をつけたりする事もパーハラですね。 本人はいじっているだけのつもりで笑いを取ろうと思っているだけなのかも知れませんが、言われた方は多大な精神的苦痛を受けるでしょう。

ジェンハラ…ジェンダーハラスメント

ジェンダーハラスメント、通称「ジェンハラ」とは、「女性らしく」「男性らしく」といった型に無理やりはめようとして行う言動の事です。 例えば、「職場でのお茶汲みは女性がするもの」と言ったり、「男なんだから頑張って」などと言ったり、男女の枠に無理やり当てはめて行う言動はジェンハラでしょう。 また、男女だけでなく、レズビアンやゲイ、トランスジェンダーなどに該当する人たちに差別的な発言を行う事もジェンダーハラスメントです。

エイハラ…エイジハラスメント

エイジハラスメント、通称「エイハラ」とは、年齢や世代などの違いによって差別したり、嫌がらせを行ったりする行為のことです。 職場で起こるエイジハラスメントとして多いのが、年齢を原因として仕事の内容などを制限されたりする事ですね。 また、結婚や恋愛などの話に年齢を絡めて話を振ってくるような人もいます。 悪気があってそのような話題を振ってくる人ばかりではありませんが、悪気はなくてもやっている事はハラスメントとなってしまっている事も多いため、注意が必要でしょう。

アカハラ…アカデミックハラスメント

アカデミックハラスメント、通称「アカハラ」とは、アカデミックという名の通り大学や大学院などで、学生または教職員同士の間で起こるハラスメントです。 例えば、自分よりも地位の低い相手に、わざと実験機器を使わせなかったり、「単位が欲しかったら、著者として私の名前を入れろ」などと強要することなどもアカデミックハラスメントに当たりますね。 また、人の論文を盗作し、自分の論文として発表するような悪質な行為も見受けられるでしょう。

リスハラ…リストラハラスメント

リストラハラスメント、通称「リスハラ」とは、リストラ対象者に会社側が行う悪質な嫌がらせ行為や言動のことです。 例えば、会社側が退職を勧めてきたり、会社側からの退職推奨を断ると突然別の部屋に移されて他の社員との接触を禁止されるなどの行為はリストラハラスメントに当たるでしょう。 会社側が退職してほしい人に対して、あくまでも自主的な退職を促すためにあの手この手で辞めさせようとしてくることはリストラハラスメントという訳なのですね。

ラブハラ…ラブハラスメント

ラブハラスメント、通称「ラブハラ」は、恋愛や性関係などにおいて相手が嫌がっているのに無理やり干渉したり、執拗に質問したりする行為です。 例えば恋愛話をしている中で、「〇〇さんは彼女作らないの？」と聞き、「今は必要ないです」と相手が答えているのに「彼女は作っておかないとダメだよ」などと発言することはラブハラに該当しますね。 本人は善意のつもりで発した言葉かも知れませんが、言われた方はその発言を不快に感じていたり、ショックを受ける事もあるでしょう。

ソーハラ…ソーシャルハラスメント

ソーシャルハラスメント、通称「ソーハラ」とは、ソーシャルネットワーキングのサービス上での嫌がらせや迷惑行為などのことを意味します。 最近では、FacebookやTwitter、Instagramなど、ソーシャルネットワーキングのサービスが盛んで登録している人も多いですよね。 ですがこのようなインターネット上でもハラスメントは起こるものなのです。 例えば「会社の先輩の投稿に毎回いいねを押すように強要されている」などはソーハラに該当する行為でしょう。

オワハラ…終わらせハラスメント

終わらせハラスメント、通称「オワハラ」とは、就職活動をしている中で起こるハラスメントで、「就活終われハラスメント」とも呼ばれています。 企業が就職活動を行っている学生に対して行うハラスメントで、就職活動を終わらせることを強要する行為がこれに該当します。 企業が「採用したいな」と思った就職活動中の学生に対して「これ以上就職活動を行わないなら内定を決定する」など、就活生に対して何かしらの指示であったり強要を行うとオワハラになってしまうでしょう。

スモハラ…スモークハラスメント

スモークハラスメント、通称「スモハラ」とは、喫煙者が非喫煙者に対して喫煙する事を強要したり、たばこの煙を嫌がっている非喫煙者をたばこの煙にさらすなど、たばこに関するハラスメントです。 たばこを吸っていない人も、喫煙者の煙を吸ってしまうことで受動喫煙となり、健康に悪影響が出るとされていますよね。 そのため、たばこの煙を嫌がる非喫煙者は多いですが、職場などで喫煙が禁止されている場合でもたばこを吸い、周囲の非喫煙者を受動喫煙の危機にさらすことはスモークハラスメントと言えるでしょう。

レリハラ…レリジャスハラスメント

レリジャスハラスメント、通称「レリハラ」とは、その人が信仰する宗教に対する差別や嫌がらせ行為などの事です。 それ以外にも、他人からの圧力によって無理やり宗教団体などに加入させられそうになることも、レリジャスハラスメントを受けていると言えるでしょう。 例えば職場の上司など、自分よりも立場が上な相手に強制的に宗教勧誘されると断れないですよね。 このような宗教についてのハラスメントを、レリジャスハラスメントと言います。

マリハラ…マリッジハラスメント

マリッジハラスメント、通称「マリハラ」とは、独身者に対して「早く結婚したら？」「いつ結婚するの？」などと本人が望んでいない状態なのに結婚する事を押し付ける行為です。 周囲はよかれと思って言っている場合が多いため、まさか自分がハラスメントを行っているという自覚はないことが多いでしょう。 まるで独身者は結婚する事が義務のような言い方をしてしまうと、マリッジハラスメントとなってしまいます。 結婚するか、しないかは人それぞれで自由に決められることなので、結婚＝みんながするものとは思わない事が大切ですね。

ブラハラ…ブラッドタイプハラスメント

ブラッドタイプハラスメント、通称「ブラハラ」とは、血液型の中でも少数者であるAB型に対する不当な評価や、会話の中で苦痛を与えるような言動を意味しています。 また、AB型だけでなく、次に少数者であるB型もブラッドタイプハラスメントに直面する機会が多いでしょう。 血液型によってその人の性格や印象を決めつけようとする日本では起こりやすいハラスメントでもありますね。 よく血液型の話題で盛り上がる機会も多いですが、ハラスメントとなってしまわないよう相手の立場に立って発言した方が良さそうです。

レイハラ…レイシャルハラスメント

レイシャルハラスメント、通称「レイハラ」とは、人種に関連する嫌がらせ行為や悪質な言動のことです。 人種や国籍によって相手を評価したり、人種や国籍の事を侮辱したり、それを原因に嫌がらせを行うことがレイシャルハラスメントになるという事ですね。 また、レイシャルハラスメントは、上司から部下へなどの立場が強い者が弱い者へ行うハラスメントではなく、同僚同士などの立場が同じ者同士の間でも起こるハラスメントでしょう。

テクハラ…テクノロジーハラスメント

テクノロジーハラスメント、通称「テクハラ」とは、ITの取り扱いに疎い人に対するハラスメントです。 仕事などでPCなどのIT機器を使用する機会の多くなった近年ですが、そんな中でPCなどの機器が苦手な人に対し、わざと苦手なPCを使用した方法での業務を割り振ったり、嫌がらせ目的で日報をメールで送付したりするなどの行為がテクノロジーハラスメントに該当します。 このハラスメントでは上司から部下へだけとは限らず、IT機器が得意な部下から、IT機器が苦手な上司へ向けてのハラスメントが行われる事も多いのが特徴でしょう。

アルハラ…アルコールハラスメント

アルコールハラスメント、通称「アルハラ」とは、飲酒に関係するハラスメントで、アルコールの多量摂取を強要したり、酩酊状態での暴言や暴力などです。 会社などでも飲み会がある事も多いですが、そんな中で場の空気を盛り上げようと他人にアルコールの一気飲みを強要したり、意図的に誰かを酔い潰したりすることなどもアルコールハラスメントに該当します。 場合によってはアルコールハラスメントの結果、急性アルコール中毒になったりすることもあり、命に係わる危険なハラスメントでしょう。

色々な種類のハラスメントがある中で、もしも自分が何かしらのハラスメントにあった場合、どう対処していけばいいのでしょうか？ 最後は、職場でハラスメントを受けた場合の対処法について見ていきましょう。

ハラスメントの証拠を残す

可能なら、ハラスメントの証拠を残すことが大切です。 例えば記録に残るような、メール、メッセージなどの情報を保存しておくのはもちろんの事、電話や会話なども録音しておいたほうが良いでしょう。 また、職場に監視カメラがあるなら、監視カメラの映像なども証拠となります。 証拠をしっかり残しておかないと、相手が「そんなことはしていない」と開き直る可能性があるからです。 誰かに相談する際も、確実な証拠があったほうがすぐに信用して動いてくれる場合も多いため、証拠を残す事は大切ですね。

上司に相談

まずは上司に相談してみるのがいいでしょう。 上司からハラスメントを受けているなら別ですが、そうではないのなら上司に相談してみて下さい。 職場内の事なので、それを取りまとめる上司に相談することで解決へ向けて動いてくれる可能性が高いです。 そしてその際には証拠を見せ、自分が今どのような状態なのか打ち明けることが大切でしょう。 信頼できる上司がいるならぜひその上司に相談を持ち掛けてみて下さい。 もし上司が信頼できないのなら、職場内の信頼できる人物にまずは相談してみて下さいね。

社内専用窓口に相談

職場内に社内専用窓口があるなら、そこへ相談してみるのも一つの手です。 ここへ相談することで、解決に向けて迅速に動いてくれる可能性が高まるでしょう。 相談を受け付けると、まずはその事実確認を行う事が多いため、あらかじめ証拠などを持っていくと良さそうですね。 そして事実の確認が取れると、ハラスメントを行っている対象者への措置を検討する段階に入り、相談者へのフォローも行ってくれるのが一般的です。 また、再発防止策も検討してくれるため、二度のこのような事が起こらないように徹底して動いてくれるはずですよ。

総合労働相談コーナーに相談

総合労働相談コーナーは、全国都道府県の労働監督署内などに設置されています。 まずはお住まいの都道府県の総合労働相談コーナーがどこにあるのか探してみましょう。 ここでは、労働問題を対象としているため、職場内で起こったハラスメントならどのような種類のハラスメントでも受け付けてくれます。 そしてここでも証拠は大切なものとなってくるため、持参するようにして下さい。 ですが積極的に動いてくれるというよりは、「今後どうしていけばいいのか」などのアドバイスを受けることが多いため、今後の指針の参考に意見を聞きたい方などにおすすめですね。

弁護士に相談

ハラスメントはただの迷惑行為ではなく、違法となるケースも多いのです。 これはどのような種類のハラスメントでも同じです。 そのため、弁護士に相談してみることで解決することも多いでしょう。 法の専門家である弁護士に相談することで的確なアドバイスを貰えたり、損害賠償を求めて相手を訴える事も出来ます。 泣き寝入りするよりも、弁護士に相談し現実的な制裁を相手に加えるほうが気分もすっきりしますよね。

いかがでしたでしょうか？ 職場のハラスメントには沢山の種類があり、中でも特に有名なのが「パワハラ」「セクハラ」「マタハラ」でしたね。 本人に悪気はなくても、ハラスメントに該当するケースはたくさんあるため、言動には気を付けましょう。 そして、もし自分がハラスメントを受けてしまったなら、我慢するのではなく証拠を確保し、上司や社内専用窓口などに相談することで迅速に解決することも多いです。 それでも解決しなかったり、気持ちが収まらないのなら弁護士に相談してみましょう。 知らず知らずのうちにハラスメントを行わないためにも、ハラスメントの種類について知っておきましょう！