職場で無口な人...何を考えてるの？無口な人の本心&心理と円滑な関わり方

あなたの職場にも、会話に参加せず黙々と作業をしている人が少なからずいるはず。 あまり多くを語らず積極的に話をしようとしないので、「何を考えているのかわからない」という印象を受ける人も多いのではないでしょうか。 そんな無口な人と円滑な関係を築きたいのであれば、その人の本心を知ることが大事。 そこで今回は、職場の無口な人が何を考えているのかを知るために、本心や心理について深掘りしていきたいと思います。

無口な人は何を考えているのかわからないからこそ、周囲から勝手なイメージを持たれがち。 まずは、職場の無口な人が世間から持たれる印象について見てみましょう。

クールで冷静な印象

無口な人は、どんなときでも動揺せず常に冷静沈着という印象を持たれがちです。 イレギュラーなことが起きたら普通の人は慌ててしまうもの。 けれど、常に静かな印象のある無口な人は、そんなときでも慌てず冷静に対処できそうというイメージがあります。 常にクールな対応でなんでもこなしてしまいそうなので、「何かあればあの人を頼ろう」と勝手に思われていることもあるようです。

よそよそしく、打ち解けない印象

無口な人は、職場で長いこと一緒にいる人ともあまりしゃべらないので、よそよそしく他人行儀といった印象を持たれがちです。 無口な人は基本的に、誰に対しても多くを語りません。 それは長いこと一緒に働いている人に対しても同じです。 そのため、「いつも他人行儀な感じがする」「なかなか心を開いてくれない」という印象を持たれてしまいます。 また、あまりにもしゃべらないので「(無口な人から)嫌われていそう」なんて感じる人もいるようです。

何か不満を抱えてるような印象

無口な人は、誰としゃべるわけでもなく無表情で黙々と作業に取り組んでいるので、怒りや悲しみといった不満を抱えているような印象を持たれがちです。 無口な人を見ると無意識に、「機嫌が悪いのかな？」と思ってしまう人は多いでしょう。 無口な人が決して機嫌が悪いわけではなくても、無表情やクールな態度は誤解を招き機嫌が悪いように見えてしまいます。 そのため職場の人は、「何かしちゃったかな…」と不安になったりすることもあるようです。

自分に自信がなく、意見が言えない印象

無口な人は、言いたいことを言えずに我慢しているという印象を持たれがちです。 職場内で楽しく話している人たちがいても、無口な人はほとんど会話に参加することはありません。 参加したとしても、オドオドしたしゃべり方をしていたり、本音を隠しているようなしゃべり方をするので、どこか自信がなさそうに見えてしまいます。 そのため、「なぜもっと胸を張らないんだろう？」「もっと自分の意見を言ったらいいのに」と思われてしまうことがあるようです。

周囲を見下しているような印象

無口な人は、決して職場の人を見下しているわけではないのですが、表情や態度からそういう印象を持たれてしまいがちです。 無口な人は基本的に無表情が多かったりします。 また、話しかけられてもぶっきらぼうな態度で愛想がないので、相手はなんとなくバカにされているような気分になってしまうもの。 そのため、「自分のような人間とは話が合わないからしゃべらないんだ」と周囲の人から誤解を招くこともあるようです。

無口な人に持つ印象はさまざまですが、実際に無口な人はどう思っているのでしょうか？ 次は、職場の無口な人の心理や本音について迫ります。

無口の方が、楽だから

無口な人は何かと楽だからという理由であえてしゃべりません。 職場の人と話すとなると何かと気を使います。 相手の機嫌とりをしたり、面白い話題を提供したり、ときには相手の話を聞いてあげなければいけないので、それが面倒だと感じてしまうのです。 職場という場所ではもちろん優先順位は仕事。 ですから、集中して取り組みたいと思うのが当たり前なので、集中できない環境を作らないためにあえて無口になっているようです。

自分の話なんて、面白くないだろうから

無口な人は自分に自信がないため、そんな自分の話は面白くないと思っています。 そのため、自分から積極的に話しかけることをしないのです。 自信がない人は、自分のことを必要以上に卑下してしまいがち。 そのせいで「こんな面白くない人間の話なんて誰も聞きたくないだろう」と勝手に決めつけてしまいます。 また、自分が他の人より劣っていると思っているので、周囲の人が面白いと感じるような話ができないとも思っています。 自分がしゃべることで職場の人を不快な気持ちにさせるぐらいなら、あえてしゃべらずいるほうがいいと考えているようです。

職場では人と深くかかわりたくないから

無口な人は、職場の人間関係を円滑にするためにあえて深くかかわろうとしません。 一見「逆では？」と思うかもしれませんが、他人と交わることがなければいざこざを未然に防ぐことができるからあえて無口になるのです。 人間という生き物はひとりひとり価値観が違うので、衝突して折り合いがつかないことがありますよね。 だからこそ、「いかにかかわらないようにするか」を徹底することで、人間関係のこじれを少なくすることができるのです。 また、プライベートな部分は職場の人に見られたくないという思いもあるので、職場にいるときは多くを語らず無口になったりもします。

発言する自信がないから

無口な人は自分に自信がないため、自分から積極的に発言しようとはしません。 自信がない人が発言をするとき、「間違ったらどうしよう」「失敗したらどうしよう」といった不安が常につきまとっています。 そのため、そんな不安になるぐらいならしゃべらなければいいという判断をしてしまうのです。 自信とは自身がさまざまな経験をして築き上げていくものですが、自信がないためにさまざまなことから逃げてしまいがち。 そのせいで自信がいつまで経ってもつかず、積極性を失ってしまうのです。

職場や上司、同僚に怒りと不満を抱えているから

無口な人は、職場や職場の人に対して不満や怒りを感じているので、そんな状態で話をしたくないと感じています。 職場で不満を抱える原因は、無理難題を要求される、仕事を押し付けられる、意見が食い違って衝突するなどさまざまなことが考えられます。 自分の思い通りにいかないことが多い職場だからこそ、不満は積み重なってしまうものです。 その不満を怒りに任せて爆発させてしまうのは、人間関係を悪くさせたり、自分の立場を危うくさせる原因になるため、あえて無口になり怒りを静めようともしています。

職場で無口になってしまう人は、なぜそうなってしまうのでしょうか？ 実はいくつかの原因があると言われているので、次は無口になってしまう原因について一緒に見ていきましょう。

すでに、親密なグループができてしまっているから

無口な人とはいえ、好きで黙っているわけではありません。 なかには「話したい」「仲良くしたい」と思っている人もいるのですが、既に仲良しグループができてしまっているためにどうしていいかわからなくなってしまっているのです。 仲良しグループの中にひとりで飛び込んでいくのはとても勇気がいること。 ですから、「どうしたらあの中に入れんだろう…」とモヤモヤした気持ちばかりが募ってしまい、解決策が見つからず無口で人と距離をとりながら生活することとなってしまうのです。

仕事内容が、集中を必要とするものだから

仕事は誰もが集中して行うと思いますが、特に集中を要する仕事なら楽しくおしゃべりをしている場合ではありません。 例えば管理職だったり、ミスをしたら取り返しがつかない仕事など、集中を欠くことでミスに繋がり多大なる損失を生んでしまうような職種は集中力が必要不可欠。 職場のみんなと話したいとは思ってはいても、ミスが許されない職種だと仕事に全集中しなければならないので無口になってしまうのです。

職場に、無口な人を放っておく空気があるから

無口な人の中には、コミュニケーションをとるのが苦手で「本当は話したいけれどうまく話せない…」という気持ちを抱えた人もいます。 その場合相手から話しかけてくれるのを気長に待つしかないのですが、職場によっては無口な人は放っておくという場合もあるのです。 自分から積極的に話せないのに、放っておかれたら無口な人は黙るしかなくなってしまいます。 そのため、「本当は話したい」という本心とは裏腹に無口な人となってしまうのです。

職場に、ピリピリした空気が流れているから

職場は戦場と言われるぐらい、毎日が時間との戦い。 故に、職場内の空気がピリピリと張りつめていることも多いですよね。 張りつめた空気の中、空気を読まずにぺちゃくちゃとしゃべるのは社会人としてNG。 そこは静かに黙々と作業をするのが適切な行動なので、無口になってしまのは職場の空気感を壊さないようにしていると言えます。

飲み会など、業務外の交流が行われていないから

職場は仕事をする場所であって友達を作る場所ではありません。 そのため、あえて仲良くなろうと交流をはからなければ仲良くなることは難しいのです。 職場の人と食事に行く、飲み会に参加する、レクリエーションに参加するとった業務外交流が頻繁に行われていれば仲良くなるきっかけが生まれますが、そういった業務外交流がない職場ではきっかけが生まれません。 そのため、「話したいけど距離感がわからない」「何を話せばいいのかわからない」といったコミュニケーションに対する不安が生まれてしまい、結果として無口になってしまうのです。

無口とはいえ、同じ職場で働く仲間なので円滑な関係を築きたいところ。 次は、無口な人とうまくコミュニケーションをとるために必要なことをご紹介します。

まずは挨拶と笑顔

相手はあなたに警戒心を持っているかもしれません。 ですから、まずはその警戒心を解くことに専念しましょう。 そのために必要なのは、好感を持たれやすい笑顔でいること。 常に笑顔で接していれば、相手の警戒心は徐々に薄れていくはずです。 あとは、毎日かかさず挨拶をしてコミュニケーションをとるのも忘れずにしましょう。 警戒心のある人が急に心を開くことはありませんので、焦らずゆっくり相手の心を開いてあげるように心がけましょう。

仕事内容についての会話から始めよう

突然プライベートの話題に踏み込んでしまうと、無口な人がより警戒心を強めてしまうかもしれません。 ですからまずは、当たり障りのない仕事内容の話から始めてみるようにしましょう。 仕事の話なら相手は警戒をすることなく、むしろ真剣に話をしようと思ってくれるはず。 会話すること自体に慣れてもらえれば、会話量が増えたり、プライベートな話題でも少しずつ話してくれるようになるでしょう。 仕事の話とはいえ、最初から焦ってあれもこれも話すのは得策ではありません。 少しずつ会話量を増やすのを心がけてみてくださいね。

相手の長所を見つけ、褒めてあげよう

無口の人の中には、自信がなくてやむをえず無口になってしまっている人がいます。 ですから、自信をつけてもらうために相手を褒めてみるようにしましょう。 自信がないのは自己肯定感が低いことが原因しています。 その自己肯定感を高めるためには、自分のことを「価値のある人間だ」と認識しなければなりません。 ですから、そう思ってもらえるように相手の長所を見つけ、そこをどんどん褒めてあげてください。 相手を褒めるときは、「〇〇さんは仕事が早いのに正確で丁寧ですごい」といったように、具体的に褒めると相手に伝わりやすくなりますよ。

相手の興味を探り、その話題を出してみよう

やみくもに話しかけても会話が続かず、逆に会話が途切れて気まずくなってしまうかもしれません。 ですから、相手の興味のある話題を振ってみるといいでしょう。 とはいえ、相手がどんなことに興味があるかわかりませんよね。 そればかりはこちら側がいくら考えてもわからないので、探り探り話す必要があります。 たとえば、ブランドもののアイテムを持っていたら「そのブランドいいですよね」と褒めたり、オシャレに気を使っていそうなら「ネイルがいつも可愛いですね、どこのお店でやるんですか？」と褒めつつ質問してみると会話が続きやすくなりますよ。 話している途中で楽しくなってしまうと、「わかるわかる！私も〇〇でさ～」なんてつい自分の話をしたくなってしまうものですが、目的は無口な人とコミュニケーションをとることなので、できるだけ相手に話をさせるようにしましょう。

仕事を手伝ってあげよう

子供は無条件に誰とでも仲良くなれますが、大人となるとそうはいきません。 何かきっかけがない限り仲良くなることは難しいので、そのきっかけ作りとして仕事を手伝ってあげるのもいいですよ。 自分の手が空いているときはもちろん、無口な人が残業しているときなどに声をかけて一緒に仕事をしてみましょう。 同じ作業にとりかかることで一体感が生まれ、徐々に心を開き話しやすい環境ができてくるはずです。 また、物理的に話す機会が増えるので、すぐに仲良くなることができるでしょう。 とはいえ、仕事は責任を持って一人で終わらせたいという人もいます。 そういう場合は、「手伝いならいつでもするから声かけてね」と一言伝えれば、あなたの気持ちが伝わり心を開くきっかけになるかもしれません。

積極的に話題を振ってあげよう

無口な人の中には「何を話していいのかわからない…」と思っている人もいるので、こちらから話題を振って会話に参加できる状況を作ってあげるようにしましょう。 話下手だと自分から話題を提供することに苦手意識を持ってしまうもの。 けれど、話題を振ってもらえれば自然と話すことができるので、無口の人自らが積極的に会話に参加してくれるようになるはずです。 話題を振るときは、「〇〇さんならどっちがいいと思う？」と質問系にしてみると無口な人でも答えやすくなるので、会話に慣れるまでは質問を多めにするといいかもしれません。

会話にゆったりとした「間」をつくろう

無口な人はしゃべり下手な人が多いので、マシンガントークのような早口でまくしたてる話し方に苦手意識を持っています。 ですから、会話をするときはゆったり間をあけて話すように心がけてください。 無口な人は話したくなくて黙っているのではなく、実は頭の中で「何を話そうかな」と悩んでいます。 その考えがまとまれば自然と話をしてくれるので、相手が話してくれるまで急かさず待つようにしましょう。 無口な人に話しやすい雰囲気だと感じてもらうことが重要なので、ゆっくり話すこと、わかりやすいはっきりした口調で話すこと、そして相手の話すペースに合わせて会話するのを心がけてくださいね。

無言が続いても、平気な顔をしよう

無口な人は自信がないため、「無言になったらどうしよう」と不安を抱えています。 そんな不安を感じさせないためにも、無言でも平気な顔をするようにしましょう。 無言が続いたからといってあなたが焦ってしまうと、無口な人も同じように「何かしゃべらないと」と焦ってしまいます。 ですから、無言になっても笑顔を絶やさずに相手にプレッシャーを与えないようにする、鼻歌を歌って気にしていない素振りを見せるようにしてください。 それでも無口な人が不安がるようであれば、「無言でも大丈夫だよ」とストレートに伝えてみるのもアリですよ。

強引にするのはNG！相手のペースに合わせよう

コミュニケーションをとることは大事ですが、無口な人が望んでいないのに強引にコミュニケーションをとろうとするのはよくありません。 相手が望んでいない場合、あなたのはコミュニケーションをとりたいとする思いはただの押し付けになってしまいます。 これではあなたの気遣いが無駄になるだけでなく、相手から嫌な人だと思われてしまう原因になってしまうので注意しましょう。 とはいえ、無口な人がコミュニケーションをとりたいのか、それともとりたくないのかはわかりません。 少しずつ会話をしながら探って確かめてみましょう。

メッセージのやり取りで絆を深めよう

無口な人が話下手になってしまうのは、「何を話せばいいんだろう」と頭の中で悩んでしまうから。 ですから、直接会話をするのではなくメッセージでのやりとりから始めてみるのもいいでしょう。 メッセージなら直接話すよりも急かされているという気にならないので、相手は身構えず気軽に返信してくれるはずです。 何度もやり取りをしていれば徐々に絆が深まり、抵抗なく直接会話ができるようになるでしょう。 いきなりプライベートなことを聞くと警戒されてしまうので、当たり障りない仕事の内容から始めてみるといいですよ。

職場の無口な人は、決して話したくなくて黙っているわけではありません。 なかには自分に自信がなく、どう話せばいいのかわからなくなっている人もいるということを理解しておきましょう。 職場の無口な人が何を考えているのかわからない部分もあると思いますが、少しずつコミュニケーション量を増やしていけば理解しあえるときがくるはず。 焦らず急かさず、相手のペースで距離感を縮めていきましょう。