パーソナルスペースの意味と使い方とは？
「パーソナルスペース」という言葉を、ご存知ですか？最近ではけっこう聞かれるようになりましたが、意味や使い方がわからないという人も多いでしょう。そこで今回は、パーソナルスペースの意味と、言葉の使い方を詳しくご紹介していきます。
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パーソナルスペースの意味とは？
パーソナルスペースという言葉を聞いたことがありますか？
人間関係を築いていくうえで必要な「パーソナルスペース」その意味と使い方を、詳しくご紹介します。
人は他人との間に距離をとり、快適な空間を保とうする個人的な空間がある
— 折原臨也のブラック心理学 (@black_izaya) 2019年11月15日
これをパーソナルスペースといい、相手との親密度によってこの広さは異なる
親密な関係の人だと近寄られても不快感はないけど
親しくない人に近寄られると不快になるだろ？
これもパーソナルスペースによるものさ
パーソナルスペースとは、他人に近付かれると不快に感じる空間のこと
パーソナルスペースとは、他人が近づいても不快でない距離のことです。
大きく分けて4つの距離に分類されています。
・密接距離（0～45cm）：キスやハグができるほど近い距離で、家族や恋人しかこの距離に入ることができません。
・個体距離（45～1.2ｍ）：友人や会社の同僚など、親しい人が入れる距離です。
相手の表情が読み取れて、両方が手を伸ばせば触れ合えるくらいの距離感なのがポイントでしょう。
・社会距離（1.2～3.5m）：上司と話す時や、商談などに用いられる距離です。
相手に触れることは出来ません。
・公共距離（3.5～7m）：講演会や会合など、複数の人が見渡せる距離のことを言います。
一般的に、男性よりも女性の方がパーソナルスペースは狭いと言われておりますが、年齢や性格、社会文化や民族などで範囲は変わってくるので注意しましょう。
パーソナルスペースとはもともと、人間の防衛本能から生まれたもの
パーソナルスペースは、分かりやすく言うとその人の「縄張り」です。
縄張りであるパーソナルスペースに他人が入ってくると、不快感を感じ、落ち着かない気持ちになります。
人間に備わっている、防衛本能が働いている状態になるのです。
例えば、電車で知らない人が隣に座るとなんとなく落ち着かなかったり、ガラガラの車内で隣にわざわざ座ってきたら不信感を感じます。
また、エレベーターの中が混んでいて、他人と距離が近いとなんとなく落ち着かない気持ちになり、表示される階数を眺めて気を紛らわす…なんて経験はありますよね。
それは、自分のパーソナルスペースに他人が入ってきてしまっているから、防衛本能が働いているのです。
「パーソナルスペース」の使い方と例文
パーソナルスペースの意味をご紹介しましたが、いかがでしたか？
ここからは、パーソナルスペースの使い方と例文を見ていきましょう。
パーソナルスペースとは、人との距離が近くて不快に感じた時に使う
パーソナルスペースの意味で説明したように、パーソナルスペースとは人との距離が近くて不快に感じた時に使います。
ですから、電車やエレベーターなどの密室で使うことが多いでしょう。
「電車内は空いているので、パーソナルスペースを侵されたくないから一番端の席に座ろう」
「電車はガラガラなのに、隣に人が座ってパーソナルスペースに入ってきたので不快だ」
「エレベーター内が混んでいて、パーソナルスペースに他人が入っていて落ち着かないから階数表示を見て不快感を誤魔化す」
など、日常生活の中でもパーソナルスペースを無意識に感じているのです。
初対面なんだから、パーソナルスペースに入ってこないで欲しい
「初対面なのだから、パーソナルスペースに入ってこないで欲しい」
「アパレルショップで店員さんがパーソナルスペースに入ってくるのが苦手だ」
など、初対面の人に対してパーソナルスペースを使うことがあります。
中には、パーソナルスペースの範囲が狭く、初対面でもグイグイ近づいてきたり、ボディータッチをしてくる人もいますが、ほとんどの人は初対面の人とはある程度距離をとりたいと感じていますよね。
初対面の場合は、1.2～3.5m相手と距離をとれる「社会距離」くらいがちょうどいいのではないでしょうか。
あまり離れすぎても、よそよそしさや不自然な感じになってしまうので、触れられないけど表情が読み取れるくらいの距離を意識しましょう。
パーソナルスペースを大事にする人の特徴
最近パーソナルスペースという言葉が浸透してきましたが、その背景ではパーソナルスペースを大切にしている人が増えてきたからです。
パーソナルスペースを大切にしている人の特徴はどのようなことでしょうか。
自分のスペースを乱されたくない
パーソナルスペースを大事にしている人は、自分のペースを他人に乱されたくないと感じています。
というより、自分のペースで物事を進めたいから他人にペースを乱されるのが嫌だという人は、自然とパーソナルスペースが広くなってしまうのです。
心理的にも物理的にも、誰かのペースに巻き込まれたくないという気持ちが働くと、意識的もしくは無意識的に自分と他人の間に距離を取ろうとしますよね。
ですから、自分のペースを乱されたくないと思っている人は、相手と距離を置こうとするため自分のパーソナルスペースを大事にする傾向にあります。
一人で行動するのが好き
パーソナルスペースを大切にしている人は、集団で遊んだりするよりも一人で行動するのが好きな人が多いです。
誰にも邪魔されずに、一人で自由に行動したいと考えています。
一人で行動すれば、行きたいところに自由に行けますし、時間を気にしたり食べ物の好き嫌いに考慮する必要がありませんよね。
また、誰かと一緒に行動するということは電車などで距離が近くなったり、カラオケなどの個室に入らなくてはならない場合があります。
パーソナルスペースを大切にしている人は、なるべく他人と距離が近くなりたくないので、一人で行動するのを好む傾向にあります。
相手との距離を取ろうとする
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パーソナルスペースを大事にしている人は、相手と距離をとろうとします。
いくら近づこうとしてみても、一定の距離は保とうとするので、ボディータッチができなかったり、何か距離があるように感じてなかなか仲良くなることができません。
パーソナルスペースに入ってきてほしくないから、どうしても距離を取ってしまうので人見知りと思われることも多いです。
警戒心が強く、酷い場合だと「話しかけるなオーラ」が出ているので、人間関係を深く築けない人もしばしば。
パーソナルスペースが広い人は、他人と深い交流をするのが苦手なので人見知りと思われがちです。
集団行動が苦手
パーソナルスペースを大事にしている人は、集団行動が苦手です。
ですから、学校や社員の多い会社、飲み会などを苦痛に感じてしまう人も多いです。
学校では他人と隣に座らなければならなかったり、どうしても集団生活を強要されます。
会社も社員の人数が多いほど様々な人と関わらなくてはならず、自分のパーソナルスペースに他人が入ってくることも多々あるでしょう。
飲み会などは席も近いですし、酔った勢いでボディータッチなどをされることもあるので、パーソナルスペースを大事にしている人はなるべく避けたいようですね。
多くの他人と関わらなくてはならないので、集団行動が苦手な傾向が強いです。
絶対に入って欲しくないスペースがある
パーソナルスペースを大事にしている人は自分のスペースにこだわりがあって、絶対に入ってほしくないスペースがあります。
パーソナルスペースを大事にしているということは、縄張り意識が強いということです。
ですから、縄張りを他人に荒らされてしまうのは好きではありません。
せっかく居心地のいい空間を作ったのに、他人が入ってくることによって乱されてしまうと、安心できる場所を荒らされて不安になったり、不快感を覚え警戒心が強くなります。
このタイプの人は、一人になれる部屋が無いとストレスが溜まってしまうので、同棲などをする時は気を付けてあげてくださいね。
ボディタッチが苦手
パーソナルスペースを大事にしている人は、ボディータッチをするのもされるのも苦手です。
家族や恋人同士ならまだしも、そういう関係ではない他人に触ったり触られたりする行為は、パーソナルスペースを大事にしている人にとって、いきなり縄張りに入ってこられることになるので警戒心が強まってしまいます。
一般的には、ボディータッチをすると、触られることで警戒心が弱まり、急激に仲良くなることができます。
ですから、気になる異性に行ったりしますよね。
女性同士でのボディータッチは、仲が良い証拠です。
しかし、パーソナルスペースを大事にしている人はボディータッチを嫌う傾向にあるので、「ノリが悪い」と思われたり、「嫌われているのではないか」と勘違いされてしまうことも。
縄張り意識が強い
パーソナルスペースを大事にしている人は、自分自身を守るために人一倍警戒心が強く、縄張り意識がとても強い傾向にあります。
縄張り意識が強いので、絶対に入ってほしくない場所や距離がハッキリとしており、その場所に他人が踏み入れてしまうと一気に警戒されて心を閉ざされてしまうでしょう。
自分の縄張りに他人が入ってほしくないので、警戒心が強く、どうしても他人と距離を取りがちです。
ですから、会話をしていても深い話までしてこなかったり、なんとなく当たり障りない会話しかしません。
少し仲良くなったとしても、家に遊びに行くのをとても嫌がるでしょう。
縄張り意識が強いので、他人と打ち解けにくく、仲良くなるのに時間がかかってしまうのも特徴です。
束縛されることを嫌う
パーソナルスペースを大事にしている人は、束縛されることをとても嫌います。
「昨日は何をしていたの？」や「どうして連絡をくれないの？」という風なことを言ってしまうと、一気に警戒心が強まり、心を閉ざしてしまいます。
パーソナルスペースを大事にしているということは、自分のための時間を大事にしているということです。
自分の行動を、誰かに束縛されるようなことを言われるのはとても嫌いなので注意しましょう。
また、「部屋に遊びに行ってもいい？」と言ってしまうと、縄張りともいえる部屋までも侵されて束縛されているような気持になってしまうので厳禁ですよ。
内向的な性格
パーソナルスペースを大事にしている人は、内向的な性格な人が多いです。
こういったタイプの人はパーソナルスペースを心理的にも作っています。
ですから、他人が心のパーソナルスペースに踏み込んできてしまうと、不快感を感じてあまり話せなくなったり黙り込んでしまったりするのが原因で内向的な性格になってしまうのでしょう。
もちろん、パーソナルスペースを大事にしている人でも社交的な人もいます。
一概には言えませんが、もしもパーソナルスペースが広そうな人と関わるときは、相手の態度を気にしながら仲良くなっていくようにしましょう。
他人よりも自分に興味がある
パーソナルスペースを大事にしている人は、他人よりも自分に興味が向いています。
自分に興味が向いているので、パーソナルスペースが大事な人は自己愛が強い傾向です。
自分のことは愛せるけれど、他人に興味が持てないので結婚や恋愛に向いていない人が多く、周囲への関心が薄いため、薄情な人と思われてしまうことも…
仕事上でもパーソナルスペースを広くとるため、人と接するのが苦手と思われており感じの悪い人と思われてしまうこともあるようですね。
1人で過ごすのが好きなので、他人と距離を取ってしまい保守的な性格になってしまうのが原因でしょう。
みんなのパーソナルスペースを邪魔されたエピソード
パーソナルスペースを邪魔された経験は誰しもあるはずです。
ここからは、編集部に寄せられたみんなの、パーソナルスペースを邪魔されたエピソードをみていきましょう。
電車内がガラガラなのに、隣に座られた
「平日の昼間に電車に乗ったら、誰も同じ車両に乗ってこなくてラッキーと思っていたんです。
でも次の駅で、電車内がガラガラなのにわざわざ男性が隣に座ってきました。
私は一番端に座っていたので、後から乗ってくる人のことを考えて、席を詰めて座る人なのかもしれませんが…ガラガラの電車で隣に座られて嫌だし、わざわざ隣に座るなんて何かあるのではないかと不信感を抱きましたね」《21歳・女性・学生》
電車内は他人と距離が近くなり、知らない人なのに個体距離になってしまうこともあります。
ですから、不快感を感じやすいのですがガラガラの車内で隣に座られると、「何を考えているのだろう…」と不信感も抱いてしまいますよね。
エレベーターで密着された
「デパートに行った時、たまたま人気の催事をやっていてエレベーターに乗る人が多くぎゅうぎゅう詰めだった。
階に止まるたびに人が無理やり入ってくるので密着されて嫌だったし、変な誤解をされていないか心配で落ち着かない。
なんとなく階数の表示を眺めていたけれど、早く降りたいと感じた」《36歳・男性・会社員》
エレベーターは、狭い密室に知らない人やあまり親しくない人と閉じ込められますし、人が多く乗ったエレベーターは他人と密着してしまい、パーソナルスペースを侵害されてしまうため不快感を感じます。
そこで不快感を紛らわすために、人間は無意識に階数表示を見て少しでも気をそらそうとしているのです。
エレベーターに乗ると、ほとんどの人が階数表示を見ていますよね。
部屋で好きな趣味をやっている時に邪魔された
「たまには家族から離れて趣味の裁縫がしたくて、部屋にこもって裁縫をしていました。
それなのに旦那や子供が部屋に入ってきたり呼びつけられたり…少しくらい1人にしてほしいと感じてイライラいしてしまいましたね。
もともと1人で過ごすのが好きなので、たまには家族に邪魔されず趣味がしたいです」《30歳・主婦・女性》
部屋に自分の好きな物を置いていたり、趣味を黙々と行うのは楽しいですよね。
それを家族に邪魔されてしまうのは誰でも嫌でしょう。
とくに、パーソナルスペースを大事にしている人は、自分の好きなことをしている時間や好きな物を置いている場所を他人に邪魔されたり荒らされるのを嫌います。
初対面なのに、ベタベタ触られた
「友達と合コンをしたときのことなのですが、初対面の女性なのにベタベタ腕とか手を触られて嫌でした。
酔っているとはいえ、まだお互いに何も知らない人に触られると何かあるのではないかと警戒してしまいますし、引いてしまいます。
スキンシップは盛り上がるし仲良くなると思っているかもしれませんが、苦手な人がいることも考えてほしいですね」《25歳・男性・営業》
お酒の席などで盛り上がって、初対面でもスキンシップをする人も多いでしょう。
しかし、パーソナルスペースを大事にしている人は、スキンシップをされるのが苦手です。
スキンシップは急激に仲良くなるのに最適ですが、嫌いな人もいるので相手の反応を見て行うのが良いでしょう。
パーソナルスペースをしっかり確保するための方法
最後に、パーソナルスペースを大事にしている人が、パーソナルスペースをしっかり確保するための方法について見ていきましょう。
一人の時間を大切にする
パーソナルスペースをしっかりと確保するために、一人の時間を大切にしましょう。
毎日仕事や学校、家庭などで人と会わない日はないですよね。
しかし、パーソナルスペースを確保するために、一人の時間を大切にしなくてはなりません。
一人になれる時間が無いと、ストレスが溜まってしまいます。
ですから、一人暮らしの人は家に帰ったらスマホも観ずに自分の好きなことを思いっきりする時間を作ったり、家庭がある人は家族に頼んでほんの1時間でも一人になれるようにお願いしてみてはいかがでしょうか。
翌日が休みであれば、家族が寝た後に一人で好きなことをする時間を作ると良いでしょう。
他人に邪魔されない環境を作る
他人に邪魔されない環境作りも大切です。
せっかく一人になって好きなことをしようと思っていても、家族が部屋に入ってきて邪魔されてしまったり、友達から電話がかかってきて邪魔されてしまっては集中できなくて嫌ですよね。
ですから、家族に「何時までは部屋に入ってこないでね」とお願いしたり、好きなことを思う存分するまでスマホの電源を切るなどして、他人に邪魔されない環境を作りましょう。
家にいるとどうしても邪魔が入ってしまうという人は、マンガ喫茶や図書館など、静かで他人と距離も遠い場所に行ってみてはいかがでしょうか。
人間関係の断捨離をする
友人や知り合いに自分のパーソナルスペースを侵してくる人はいるでしょうか。
もしいるのなら、人間関係の断捨離をしましょう。
あなたが嫌だと感じる人と、無理に一緒に居る必要はありません。
「友達の紹介だから…」「長い付き合いだから…」という気持ちはあるかもしれませんが、一緒に過ごすと居心地が悪いのなら思い切って関係を切ってしまっても良いでしょう。
会社の人やどうしても連絡をしなくてはならない人は、必要なことだけ連絡を取り、世間話などはスルーしたり必要以上に会わないようにしてください。
パーソナルスペースの広さや必要性は人それぞれ違うので、パーソナルスペースは自分で確保する必要があります。
居心地が悪い場所から離れる
あなたが居心地が悪いと感じる場所にはあまり行かないようにしましょう。
人との距離や店内の音楽の大きさ、居る人の雰囲気など、居心地の悪さを感じる要因は様々でしょう。
少しでも居心地が悪いと感じるのなら、その場所から離れることが重要です。
居心地が悪い場所にいると、ストレスが溜まってしまいますよね。
パーソナルスペースを確保するために、無理に居心地の悪い場所に足を運ぶ必要はありません。
もしも、居酒屋が苦手だけど職場の飲み会や友人との集まりで行かなくてはならないのであれば、早い時間に抜け出したりして、長い時間居ないようにしましょう。
あらかじめ苦手な場所や雰囲気を伝えておくのもアリですね。
不快だと感じたら、気持ちを伝える
パーソナルスペースの広さには個人差があるので、どうしてもあなたにとって嫌なことをしてしまう人もいます。
あなたが嫌だなと感じていることは、その人にとっては嫌なことではないため、嫌がっていることがわからないのかもしれません。
ですから、不快だと感じたら気持ちを伝えてみましょう。
伝えることで、あなたが嫌がっていることをわかってくれて、二度としないように気を付けてくれますし、もし場所が嫌なのならその場所には行かないようにしてくれすはずです。
お互いに気持ちを伝えることで分かり合えることもあるので、まずは気持ちを伝えてみましょう。
まとめ
いかがでしたか？
パーソナルスペースは、人によって範囲が変わってくるのでその人にとってされては嫌なことや大丈夫なことが違います。
パーソナルスペースが広い人は、他人と距離を取るので「もしかして私嫌われてるかも…」と感じることがあるかもしれません。
しかし、それはパーソナルスペースが広いだけで、実際は仲良くしたいと感じているのかもしれません。
逆にパーソナルスペースが狭い人は、あまりグイグイいかない人に対して「なんでこんなに他人行儀なんだろう」と感じているかもしれませんね。
人それぞれのパーソナルスペースを見極めるのは難しいですが、相手の反応を確かめながら話していくようにしましょうね。
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