DV被害者はどんな心理でDVから逃げないの？その理由とは！被害者の心理と対処法

こんにちは！MIROR PRESS編集部です。 DVされてるなら逃げればいいのに。 簡単に人はそう言いますが、DVというのはそんなに簡単な話ではありません。 今回はDVを受けた経験がある女性の声を紹介しつつ、心理学的な解釈を加えて解説していければと思います。

そもそもDVからなぜ逃げられない？

簡単に言えば、DVは相手を様々な形の暴力でコントロールする、と考えるといいでしょう。 例えば、毎日あなたの家の前に殺人者がうろついているとして、そこから走って逃げるのはかなりのリスクをとる事になるのは想像できると思います。 DVというのはそういう状態なのです。

さらに分かりやすいところで言うと、こちらのtwitterがかなり分かりやすい例かもしれません。 相手を逃げられない状態にするために緊張状態と相手に優しい状態を繰り返す事で対象者が真剣であればあるほど、心を混乱させて、結果的にコントロールする、というのがDVをする人にとっての手段です。

《1》逃げ出すこと=相手に逆らうことと考え、今よりももっと恐ろしいことになってしまうと怯えている

「DVを受けていると、これ以上怖いことは嫌だとおびえてしまいます。 相手に逆らえばすべてが終わる...そんな気持ちなんです」 (30代・会社員） 「これ以上のことを相手からされると考えただけで何も言えなくなってしまいました」 (20代・フリーター） DVを受けたことのある人の意見でとっても多くみられたのがこの「DVから逃げるということ＝相手に逆らってしまう」と考えてしまい、今よりもっと恐ろしいことをされてしまうのでは...と怯えてしまっている現状でした。 相手に対して恐怖心を抱いているので、自分が逆らえばもっとしんどくなる..と考えてしまうのは苦しく、辛い時間ですよね。

《2》DVをしてくる相手に対し「この人はこうだから、自分がなんとかしてあげなくちゃ」と依存のような感情を持っている

「なんか分からないけど、私が相手を変えてあげるんだって気持ちがありました。 いつしか変わってくれると信じていたんです」 (30代・主婦） 「この人はこうゆう人だって考えています。 優しいところを知っているので絶対に元に戻ってくれるとも信じています」 (20代・会社員） DVをしてくる相手といえども、やっぱり好きな人や旦那さんであると、女性の人は特に「私が何とかしてあげなくちゃ」という気持ちが沸いてきてしまいます。 母性ともいえるかもしれませんが、この気持ちがあるとなかなか幸せな道に進むのには少し時間がかかってしまいそう。

《3》「愛しているからしてくれているんだ、この暴力は愛されているからこそなんだ」と、誤った考え方に陥っている

「DVを受けていたときは、愛されているから、彼は私を大事におもっているからこその暴力なんだって思ってました」 （30代・会社員） 「愛してくれているからこその暴力って変な言葉ですけど、受けているときはそんな気持ちでした。 だからあまり苦痛ではなかったかな、いや、苦痛でしたけど、我慢できたんです」 (30代・会社員） 女性は愛されているということを1度感じてしまうと、相手に対して依存してしまうことが多くみられます。 なので「暴力も愛されている証拠」と思ってしまうんでしょう。

《4》DVされているなんて恥ずかしくて誰にも言えない、相談できないと考えている

「正直なことを言うと、DVを受けているなんて、誰に相談したらいいんですか..って当時はおもっていましたね」 (30代・会社員） 「DVを受けているなんて絶対、誰にも言えないです」 (20代・会社員） この意見がかなり多かったのですが、やっぱりDVを受けているということの相談って身内や友達になんて言いにくいですよね。 むしろ身内だから、友達だから、信頼している人だからこそ心配をかけたくないと思ってしまうはず。

《5》結婚したらどこの家でもこんなものだ、と受け入れてしまっている

「結婚したので、我慢しないといけないことはあると思います。 夫から怒られることも、みんなしてるんじゃないかな？って当時は受け入れていました」 (40代・主婦） 「なんだか分からないけど、きっと私だけじゃないって思いながら過ごしていましたね。 それだけが希望でした」 (30代・主婦） 結婚をすると、長い時間旦那さんと一緒にいる時間も増え、多少の暴力はイライラしているから仕方ないと許してしまう人が結構多くみられました。 周りがそうかもしれないと一度思ってしまうと、なかなかその考えから抜け出せることができず、周りも我慢しているから自分も我慢しなきゃと思ってしまいがちに...

先ほどまでは、DV被害を受けたことがある人の心理状態を一緒にみていきました。 どの気持ちも複雑で、受けた本人にしか分からない難しい問題です。 ここからはDV被害者になってしまいやすい人はどんな性格なのかを一緒にみていきましょう。

タイプ①：友達や相談相手が少ない・外との関わりが少ない。他の家庭の「普通」があまりわからなかったり、相談相手がいないタイプ

外とのかかわりが少ないと周りの人の「普通」に触れる時間があまりありません。 例えば家庭内暴力があったとしても、それが当たり前だと思ってしまうこともあります。 それはそう考えてしまうのがおかしいのではなく「当たり前」になってしまっているので、なかなか考えを変えてあげることは難しいのです。 こんな感じで、外とのかかわりが少なかったり、友達があまりいない環境だと、自分の今いている状況のおかしさに気づけず、DV被害を受け続けてしまうことがあります。

タイプ②：「この人が殴るのは私が悪いんだ」「私は殴られて当然なんだ」と罪悪感を感じてしまうタイプ

自分に罪悪感を感じてしまう人は「この人が殴ってしまうのは私のせいだ」と自分を責めてしまいます。 その気持ちになると、殴られて当たり前の状況ができてしまうんです。 相手に不信感を抱かず、自分にだけ罪悪感を感じていると、このループからは抜け出せないかも。

タイプ③：人に弱みを見せたくない、DV被害にあっているなんて誰にも言いたくないタイプ

もしあなたがDV被害を受けていたとしたら、相談できる相手はいますか？ これって結構難しい問題で、仲のいい人だからこそ知られたくない問題ですよね。 自分の弱みを見せたくないし、言ったところでどう解決されるのかも分からないDVの問題は、なかなか誰にも相談することができにくく、ずっと一人で抱え込んでしまう問題になりがち... 一人で抱えてしまいやす人は、DVを受けだしてからずっと自分の中に抱え込んでいることが多く、解決までにかなり時間がかかってしまうんです。

これまでは、DV被害者の方の意見や、当時の心理状況、そしてどうゆう人が被害を受けてしまいやすいのかを一緒にみていきました。 最後にもしDVを受けてしまったら、どのように対処すればいいのかを一緒に考えていきましょう。

身体的・精神的なもの共に、DVはすぐに解決するものではない

DV被害を受けるということは、身体的にも精神的にもかなり辛いもので、すぐに解決できるものではありません。 今もし、自分がその状況にいて逃げたいと考えているのであれば今すぐに解決できる問題ではないかも...ですが、今逃げないともっともっと後回しになってしまいます。 「逃げたいと思った時に逃げる」と言う気持ちはかなり大事なのかもしれません。

第三者にすぐに相談してみる。友人でもいいし、相談窓口などを利用するのもあり《もしかしてDVなのかな…？と可能性を考えている場合》

これはかなり重要で、自分一人で抱え込まないことが一番です。 DV被害の話なんて身内や友達にできない！と思っている人もおおいはず。 そのために専門の相談員さんが置かれている相談窓口だってあります。 気軽に相談なんてできない！と思う人もいるはずですが、やっぱり自分一人で抱えておく問題にしては重過ぎる問題で、自分一人では解決できないことであるという自覚をしましょう。 勇気を出せばあとはあなたのことを支えてくれる人は必ずいますからね！安心してください。

まずは相手と距離を置くこと。実家や親戚の家、友人の家などに滞在する《実際にDVを受けている場合》

実際にDVを受けていると一緒にいる時間はずっと怯えてしまう時間になってしまいます。 相手の元から逃げることに抵抗があったり、恐怖を抱いてしまうかもしれませんが、やっぱりまずできることはしてみましょう。 物理的な距離をあけることはかなり大事で、実家や友達の家など相手と関わらない場所に滞在してみませんか？ そうすると精神的にまずは落ち着きますし、その場でこれからどうしていけばいいのかを考えることだってできます。

実家や親戚などに頼れなくても、公共の機関で受け入れてもらえる。子供がいる場合も母子ともに受け入れてもらえるので、ひとりで悩まずに逃げること《DVを受けているがどこにも行けない場合》

実家や親戚を頼ることができず、もう逃げもできない...と不安を感じている人ももしかするといるかもしれません。 ですが、安心してください。 頼る場所がないとあきらめなくていいんです！公共の期間で子供がいる場合でも、母子ともに受け入れてくれる施設はありますからね。 大事なことは、一人で悩まないこと、そして逃げたいと感じた時に逃げることです。

今回はdv被害者の心理や、本音などを一緒にみていきました。 この記事を通して大事なことを最後に３つ紹介していきますね。 ・逃げたいと感じたら逃げる dvを受けていると、気持ちの面で圧迫されてなかなか逃げたいと思える気持ちがでないことがあります。 そんな時でも心の中に微かながらでも「逃げたい」と感じたのなら、それは今dvから逃げる合図です ・頼れる人がいなくても、公共の機関を頼れる 身内や親戚などに頼ることができず、どうしたらいいのか分からないときは公共の機関が必ずあなたのことを救ってくれます。 ・一人で抱え込まないことが一番大事 最後になりましたがdv被害を受け散る人はなかなか人に現状を話せていないことが多いです。 もちろん勇気のいる告白にはなりますが、話さないと何も始まりませんし、状況は変わりません。 それを一度肝に銘じておきましょう。